連日の猛暑もようやく落ち着き、秋の深まりを感じる季節となりましたが、皆さまいかがお過
ごしでしょうか。美味しい食事や、ちょっとした旅行に行きたいところですが、最近では、休
日にリーズナブルな宿泊先を見つけるのが難しくなっていますね。
先月、3連休前の金曜日に、東京から新幹線で1時間半の距離にある都市へ出張しましたが、ビ
ジネスホテルの料金の値上がりは想像以上でした。金曜日の宿泊費が12,000円は、まだ納得で
きるのですが、その翌日(3連休初日)の宿泊費は1泊20,000円で、とてもビジネスホテルとは
思えない金額でした。
一方、新幹線の運賃は8千円程度で、以前とあまり変わっていません。このまま宿泊費が高騰す
るならば、近場の出張はいっそ一度家に帰り、翌日また出直してもよいくらいです。
全国の消費者物価指数2024年8月の数字を項目別に見てみますと、
総合指数は109.1(2020年基準、2024年8月):2020年と比べて9.1%の上昇
・宿泊費 :172.3(2020年対比 72.3%上昇)
・小麦粉 :128.8(2020年対比 28.8%上昇)
・うるち米B :123.5(2020年対比 23.5%上昇)
・パン :120.9(2020年対比 20.9%上昇)
・家事サービス :104.9(2020年対比 4.9%上昇)
・マッサージ料金 :104.3(2020年対比 4.3%上昇)
・介護料 :104.3(2020年対比 4.3%上昇)
・葬儀料 :103.6(2020年対比 3.6%上昇)
・理髪料 :103.4(2020年対比 3.4%上昇)
・料金(JR、新幹線):103.2(2020年対比 3.2%上昇)
コロナ禍の2020年を基準値100としているため、宿泊費が大幅に上がっていますが、食品や光熱費
なども概ね120〜140と高くなっており、ここ数年で日常品が1.2〜1.3倍になっているのは、皆さま
の感覚とも合致しているところではないでしょうか。
因みに100未満のものは、通信費、授業料、保育所保育料、診療代など価格設定に規制などがありそ
うな項目が多く含まれていた印象です。
この夏、価格急騰が話題となったお米の項目である、うるち米B(コシヒカリ以外)は1月100.4、6月
107.9からの急騰でした。
そして、物価が上がれば、従業員が期待するのは賃金の引き上げです。一般的に、賃金上昇は物価上昇か
ら1年ほど遅れる傾向があり、賃上げ圧力は強まりそうです。
賃金を上げるための原資は、“売上の増加”ですが、競争が激しい整体業は価格改定に成功しているとは言
いがたい状況です。(なお、整体院の料金は消費者物価指数の項目対象ではないため、比較しやすい項目
としてマッサージ料金を参考にしています)。
費用における人件費の占める割合が高い業界であり、売上の増加はダイレクトに賃金引き上げに繋がりま
すし、賃金を引き上げられなければ、従業員のモチベーション低下だけでなく、他業種への転職や新規採
用の難化を招く可能性があります。
つまり、賃金引き上げへの対策は急務です。
ChatGPTに賃金引き上げ対策について聞いてみました。
以下はChatGPT(GPT-4o o1-preview)の提案を要約したものです
- 付加価値サービスと価格見直し:新メニューの開発と適切な価格設定で収益を向上させる。
- 顧客拡大とリピート率向上:SNSや口コミを活用し新規顧客を増やし、満足度向上でリピートを促進
する。 - 業務効率化とコスト削減:予約システムや在庫管理を最適化してコストを削減する。
- スタッフのスキル向上と環境改善:研修や柔軟な労働環境を提供し、スタッフの生産性を向上させる。
- 資金調達と支援活用:助成金や低金利融資を活用し、資金繰りを安定させる。
- 業務の外注化:経理や事務作業を外部委託し、スタッフが本業に集中できるようにする。
- 長期的な顧客関係構築:会員制度やアフターフォローで顧客を長期的に維持する。
- デジタル化推進:オンラインサービスやデジタルマーケティングを活用して顧客基盤を拡大する。
「そんなことはいつも考えてやっているよ」や、「言うほど簡単ではない」という声もあるかもしれません
が、アップセルやクロスセルで客単価を上げられないか、業務の効率化で回転率を上げられないか、SNSを
活用して新規顧客を呼び込めないかなど、今一度考えてみてはいかがでしょうか。
サポートが必要であれば、是非ともご相談ください。
エリアマーケティング研究会 整体部会 濱島