第2回|葬儀社マーケティングの基本フレーム

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― 4P・3Cを“葬儀社視点”で理解する ―

前回は、なぜ今、葬儀社にマーケティングが必要なのかについて整理しました。
今回は、マーケティングを考えるうえで欠かせない「基本フレーム」について解説します。

マーケティングと聞くと、4P、3Cといった専門用語に苦手意識を持つ方も多いかもしれません。しかし、これらは決して難しい理論ではなく、頭の中を整理するための“型”に過ぎません。大切なのは、言葉を覚えることではなく、自社の状況を整理するために使うことです。

まず「3C」とは、
・顧客(Customer)
・競合(Competitor)
・自社(Company)
の3つの視点から現状を把握する考え方です。

葬儀社に当てはめると、
顧客=どんな不安や悩みを持つ人が相談に来るのか
競合=近隣の葬儀社、仲介業者、ネット比較サイト
自社=自分たちは何を大切にしている葬儀社なのか
といった問いになります。

次に「4P」は、
・商品(Product)
・価格(Price)
・場所(Place)
・伝え方(Promotion)
の4つで構成されます。

葬儀社の場合、商品は「葬儀プラン」そのものだけではありません。スタッフの対応、説明の分かりやすさ、アフターサポートまで含めた体験全体が商品です。
価格も、単に安い・高いではなく、「その内容で納得できるか」が重要になります。
場所は、式場の立地や相談のしやすさ、問い合わせの窓口。
伝え方は、ホームページ、チラシ、口コミ、紹介など、どこでどう伝わっているかです。

ここで重要なのが、「誰に・何を・どう伝えるか」が整理されていないと、すべてがチグハグになるという点です。
例えば、「家族葬を希望する人」を想定しているのに、伝え方が価格訴求だけになっていれば、本来届けたい価値は伝わりません。

4P・3Cは、何か新しい施策を始めるためのものではなく、今やっていることを見直すための道具です。
「なぜこのチラシを出しているのか」「なぜこのホームページ構成なのか」を説明できるかどうか。それができれば、マーケティングはすでに始まっています。

次回は、「ターゲットを間違えると、すべてがズレる」をテーマに、葬儀社が陥りやすいターゲット設定の勘違いについて解説していきます。

葬祭業専門コンサルタント 中小企業診断士
株式会社エンディング総研 代表 小泉悟志